13. 12月 2011

ある起業者のこと

実際に、1円起業をした人の話を聞くことが出来ました。
彼は、1円起業をして、どれほども経たないうちに、会社を閉じてしまいました。
会社を閉じた理由というのは、社長である自分自身の健康が保てなくなった、
ということであった、ということです。

重篤な疾患であった、ということでしたが、だからといって、疾患の存在が判明して
すぐに、会社を閉じる、というのは、これは、思い切った決断をしたな、という印象を
少なくとも私は、受けました。

だって、最初から、従業員が、何人かいたのです。従業員のうちの誰かに経営を任せて、
自分は治療に専念する、というような選択肢がなかったものかどうか、私には定かでは
ありませんが・・・。

会社を閉じた、経営者の彼に話をきいていくうちに、こんな言葉が出てきました。
“1円起業で設立した会社だから、すぐに閉じることにも、それほど抵抗感はなかった”
と、いったようなことでした。

なるほど、と、私は思いました。彼のように感じる起業者、経営者が多いのであれば、
彼らがそんなふうに感じることがある、として、1円起業の盲点として挙げられる箇所
であるかもしれません。

1円起業であろうと、100万円起業であろうと、起業する、組織を立ち上げる、
ということに関しては、安易に流れない、ということが大切ではないかと
私は考えるのですが、如何でしょうか?

自分のひとりのことではない、という点については、1円起業であろうと、
しっかりと将来を見据えて起業することが望まれます。

29. 7月 2011

ハードルは下がったか?

1円起業、ということが可能になったことで、起業、ということのハードルは下がったか、
ということですが、一部の方にとっては、ハードルは下がった、ということが言えるでしょう。
そして、それで十分だ、ということが言えるのだと思います。起業するモチベーションも高くて、
準備をするのだけれど、開業資金、というところで、どうもうまくいかずに、起業を諦めてしまう、
というような状況下で、1円起業が可能になって、では、起業が出来る、というふうになるような場合には、
ハードルが下がった、ということが言えそうだ、ということですね。

そういうことではなくって、起業なんて磨る気は無かったのに、1円起業が出来るような状況
になったから、では、そういうこともやってみようか、と、安易に起業してしまうような場合には、
ハードルが下がった、というふうには言えない、と考えるのです。

いえ、そんな場合でも、実際に、ハードルは下がってしまっているわけですが・・・。
つまり、こういうことです。
もともと、起業なんて考えてもいなかったのに、1円起業、というところだけにつられて起業してしまう、
というのは、どんなものか、ということなんですね。

これから、起業する方がどんどん増えて欲しいのですが、安易に起業する方は、
増えて欲しくない、というわけです。
余談ですが、夕方です。そろそろ、ひと休みして、遠くを眺めて、視力の回復に努めたいと思います(笑)。ああなたも、如何でしょうか?

04. 11月 2010

1円起業は守られている

1円起業でも株式会社のメリットを享受することは、当然できます。
資本金の下限が撤廃されただけで、1円起業と言っても、株式会社としての枠組みはなんらかわっていないからです。

そして、主に個人事業主に比べて、1円起業でも株式会社となれば、たくさんの守られている事柄があるのです。
まず、1円起業でも、社会保険に加入できます。
これは、社長、従業員ともにメリットがあります。
厚生年金に加入できる、雇用保険の対象になれる、ということです。

つまり、1円起業でも、株式会社化していて、その社長や社員であった場合には、年金の二階建て部分を受けられますし、当然、失業保険給付の権利もあります。

社員を雇用する場合にも、個人事業主では雇用助成金は受けられません。
1円起業であれ、株式会社であれば助成金を受ける権利は当然あります。

また、あまり気にとめない人が多いのですが、個人事業主というのは事業の継承ができないのです。それはそうですね。その事業というのが、個人に所属していますから、個人事業主が死亡したり廃業したりした場合には、この事業が一旦終了するのは当たり前です。

このとき、個人事業主の資産については、相続税がかかります。
これに対し、1円起業を含む株式会社とは、法律上の人格、つまり法人ですから、死亡することがありません。なので、相続税の対象にはならないのです。

その上、社会的信用について言えば、個人事業主であることと、1円起業と云えども株式会社であることを比べれば、言うまでもありません。
それは、融資や与信についても、あからさまに違ってきます。
これほど、1円起業であれ、株式会社というのは、守られているという事実は認識すべきでしょう。

01. 11月 2010

法人なり

なんでも途中から変更するのは面倒くさいものです。
個人事業主でしばらく頑張りました。法人化しようと思い、1円起業で株式会社に変更しようと思いました。しかし当然、会社設立の手続きが煩わしいのにうんざり。
そして、思っても見なかった手間が発生したのです。

個人事業主から1円起業を含む株式会社などの法人化することを、法人なりと言いますが、これはかなり面倒くさいです。

というのも、法人なりしようと思うからには、仕事もそれなりに増えてきたので、忙しくなってきているでしょう。
そこで、仕事以外の会社設立手続きなどで、多大な時間を取られるというのは、ビジネスの効率が非常に落ちてくるということなのです。

また、個人事業主から1円起業に転身しようとしたら、法人化手続き以外にも、とても面倒くさい事柄が発生してきます。

1円起業などの法人化を考える状況に至ったということは、すでに取引先がいろいろと存在しているということですね。
つまり、自身が1円起業株式会社になるということは、その契約をすべて変更しなければなりません。

もちろん、名称から社名入りの備品まで、全部変更しなければなりません。
名刺や封筒、印鑑もそうですね。
銀行の口座名も、もちろん変更しなければなりません。

そしてさらに、それをすべての取引先に通知して、先方の手をわずらわせる必要があります。
自社では、煩雑な変更手続きもなんとかなるにしても、先方に迷惑をかけるというのは、できれば極力避けたいところ。
こんなことなら、1円起業で最初から法人化しておけばよかった、と思うことも十分にありえますね。

30. 10月 2010

1円起業でも有利

1円起業の最大のメリットは、資本金の額によらず、株式会社としてのメリットを享受できることでしょう。

株式会社としてのメリットには、個人事業主に比べてかなり広範囲なものがあります。1円起業といえども、株式会社であることに変わりがないわけですから、このメリットを享受しない手はないでしょう。

では、1円起業でも同じメリットを享受できる株式会社とは、どんな優遇面があるでしょうか。

まずは税金面。
損金や必要経費の範囲が、個人事業主に比べてとても広いのが特徴です。個人事業主としては、経費か個人使用かという境界が見えにくいため、経費として認められにくい、例えば自動車なども、経費として認められます。

個人事業主だと、すべての資産が相続税の対象になりますが、株式会社なら法人として存続する以上、1円起業といえども相続税はかかりません。
また給与面でも、家族や親戚への給与ということには大きな制約があります。
また税金の控除について言っても、1円起業の株式会社でも範囲が広いのが特徴です。

融資で言うと、1円起業の株式会社に対して、どれだけ信用ができるかどうかは別にして、個人事業主では事実上資金調達融資というのは、不可能です。
ということは、個人事業主だと当然大規模な仕事が難しいのに対して、1円起業を含む株式会社なら、可能性としてはかなり上ですね。
融資もそうですが、助成金についても個人事業主では申請ができません。
1円起業でも、株式会社化しておけば、当然助成金申請の権利はあるのです。

28. 10月 2010

1円起業は本当に1円か

1円起業といえども株式会社です。
つまり登記が必要になります。登記が必要になるということは、1円起業でも、本当に全部で1円ということにはなりません。

1円起業とはいえ、会社を設立する以上、国に納める費用がかかってきます。
株式会社ですから、定款をつくらなければなりません。そのときに印紙を貼る必要がありますから、その印紙代がかかります。
そして1円起業でも定款の認証を受ける必要がありますので、その認証費用。

さらに、株式会社設立にかかる、登録免許税、登記簿謄本の取得費が必要です。
また、会社の印鑑も必要ですね。
いろいろ合計すると、全部26万円程度のお金が必要になります。
その上、一連の手続きを行政書士などに依頼した場合、その手数料が当然かかってきます。

「1円起業とは名ばかりで、実際にお金かかるじゃないか」
と考えるか、
「1000万円も必要だった資本金が1円で済むのだから、26万円くらい」
と考えるかは、本人次第です。

初期費用の26万円も難しいのであれば、個人事業主のまま頑張るしかないでしょう。
1円起業であれ、株式会社化して信用と控除を享受するか、個人事業主のままやってみるか、ですね。

1円起業でも、飲食店や美容・理容関係などは、手続きがしやすいので、行政書士や司法書士に依頼しなくても自分でできる場合も多く、少しでも初期費用は抑えられます。

大切な事は、本来自分はどこに力を集中して使うべきかを考えることです。
1円起業でもなんでも、その部分が最も大切で、自分のコアがどこにあるかを考えれば、答えは見つかるでしょう。

27. 10月 2010

1円起業のビジネスモデル

1円起業がビジネスを大きくしていくためには、ビジネスモデルを研ぎ澄ましていく必要があります。
ビジネスモデルというのは、例えばどういうふうにレバレッジをして売り上げを伸ばしていく、または人の力を借りて自分はコアに徹するなど、強みに集中することで、より自分の付加価値を上げていくことを考えるということです。

ビジネスモデルの典型的な作り方というのは、1円起業に限らず、まずはコア・コンテキストを考えることだと言われています。
1円起業のような、小さな企業だからこそ、コアのスキルを伸ばしていくことに注力して、自分の専門分野以外は、人に任せるといった効率化が必要なわけです。

例えば集客のやり方、集客方法を考えるというのを専門家に任せておいて、自分は自分にしかできないノウハウをセミナーやコンテンツを通して伝えていくということ、これが、コア・コンテキストの考え方です。

実はどんな1円起業でもスモールビジネスでも、もっとも悩む部分というのが集客方法です。そして大部分がコーチやコンサルタントのコアスキルではありません。
それでも、1円起業で会社も小さい、集客にお金をかけられるほど余裕も少ない、といったばあいに、いつまでも集客ができずに、1円起業時代のまま大きくできない。

こんな悩みを抱えるコーチ・コンサルタントはたくさんいるのです。
1円起業時代のままから脱却するには、思い切って集客の部分を、他人の時間とスキルを使うという形で切り離してみるのもいいかも知れません。

24. 10月 2010

仕入れと融資

1円起業に向いている、仕入れをしなくていい形態、そして借り入れをしなくていい形態の起業ですが、具体的にはどういうふうな職種があるでしょうか。

コーチやコンサルタントという職業は、特定の資格が必要なわけでもなく、言ってみれば本当に実力勝負の世界ですね。
コーチもコンサルタントも、自分のノウハウや経験・知識というものを生かして、人を助けるというのが職業です。

従って何か品物を仕入れる必要はありません。またオフィスを借りる等ということも、自宅で開業てれば、必要ない場合が多いですね。

多くのコーチやコンサルタントというのが、自分ひとりで仕事しています。つまり1人企業の1円起業という感じですね。
つまり非常に小資本でビジネスを始められるというメリットがあります。

ただし、起業したからには1円起業であろうと、初めから1000万円で起業しようと、やはりビジネスを大きくするということは、誰も考えることですね。

そういう意味で言うと、1人企業で、しかも1円起業のままでいるというのも、なかなか辛いものがあります。いつまでたっても1円起業、資本金が100万円以上にならないところですね。

そういう人はやはり、自身のノウハウを鍛えることも必要ではありますが、ビジネスモデルというのを考えていった方がいいでしょう。
そうしないと、ずっと何から何まで自分でやるという状況から抜け出せないまま、万年1円起業の貧乏暇なしモデルを続けることになってしまいます。

22. 10月 2010

コンサルタント・コーチ

1円起業で設立する株式会社に最も向いている形態・業種というのはどういうものでしょう。
1円起業の会社に対して融資する程、銀行は甘くないと言いました。
1円起業の会社に対して与信がおりる程甘くはない会社がいっぱいあります。
では1円起業でも十分やっていけるそういう会社というのはどういうものでしょうか。

1円起業でもやっていける会社というのは、いくつかの条件がありますが、まず、仕入れをしなくていい形態というのは、かなり向いています。
というのは、仕入れを売掛で買おうとする場合、買いたくても売ってくれない会社はいっぱいあります。

特に卸業者などそうですね。与信がおりないと、売ってくれません。
だから仕入れをしようにもできない、そんな状況にもなります。当然現金仕入れをすればその問題はないのですが、いつまでも現金で回していくわけにはいきません。
ですから、仕入れがない形態というのは、かなり有利でしょう。

そして、2番目は、借入れをしなくてよい形態であるということです。
このふたつがそろえば、1円起業でも十分にやっていけます。そして、良いことに、1円起業といえども、株式会社の受けられる優遇処置というのを受けることができるのです。

しかし実際に、仕入れも借入れもしなくて良い1円起業会社など、あるのでしょうか。
例えば、自分の知識やノウハウだけで営業しているような会社、コンサルタントやコーチがこれにあたるでしょう。
スモールビジネスではありますが、自分の頭だけで仕事が出来るので、まさに仕入れも借入れもしなくて済むのです。

19. 10月 2010

1円起業に向いている業種

1円起業制度を使って起業する、そんな会社形態はどういう業種に向いているでしょうか。
例えば、最初から何人もの社員を雇用して、仕入れ額も相応の額になるような会社が、1円起業というわけにはいかないでしょう。

資本金の額というのは、株式会社であれば、登記簿で公開されるわけですから、少し調べればすぐにわかるわけです。
1円起業だから信用がまったくないとは言いませんが、資本金の額が信用の評価につながるということは、否定できません。

大企業でなければ、決算公告の必要はありませんから、例えば企業のホームページ等に資本金の額を表示する必要もありません。
しかし株式会社の場合、当然申告の義務がありますから、少し調べればすぐにその株式会社の売り上げや資本金など、わかるわけです。
そういう意味で、1円起業で大きな取引をするということは、事実上不可能になります。

特に与信管理などは、最近厳しくなっていますから、与信がおりない場合というのは十分に考えられます。ある程度の資本金を用意するというのは、これは会社の信用という意味で必要なことになってきています。1円起業はこのへんで圧倒的に不利だと言えます。

また、資本金の額というのは与信管理だけではなく、融資の基準にもなります。1円起業の会社に対してどれぐらいの融資額が、おりるでしょうか。
もちろん、資本金の額だけが融資の条件ではありませんが、本当に未知数でしかありません。

まずは資本金という意味で、1円起業では、たいして信用がないと思って間違いないでしょう。銀行も1円起業して、資本金が全く増えていない株式会社に対して、お金を貸す程甘くはないでしょう。